ダイエット中は空腹で寝ると、満腹状態に比べて、夜間の脂肪燃焼が効率よく行われます。
就寝4時間前に「夕食」を済ませると、ダイエット効果があがると言われる理由です。
しかし「寝る前の空腹がきつくて寝られない。。。」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。ダイエット中、睡眠の質を下げてしまうのはよくありません。
そこで本記事では、現役のパーソナルトレーナーが、寝る前の食欲が増加してしまう理由や食べたい欲求を抑える方法、ダイエット中でも寝る前に食べていいものをご紹介します。
なお、寝る前の飲み物をこだわると減量が早く進みやすくなります。気になる方は「【現役トレーナーが選ぶ】ダイエット中におすすめの寝る前の飲み物5選」をご覧ください。
寝る前の食欲が増加する理由3選
①睡眠不足
私たちの身体には、食欲の増減をコントロールするホルモンがあります。
それを「レプチンとグレリン」と言います。
血中のレプチン濃度が高いと「食欲が減退」して体重減少に貢献します。
一方グレリンは「食欲を増加」させてしまいます。
睡眠不足が続くと「グレリン」が増加して寝る前の空腹感を高めてしまうのです。
寝る前に空腹感が強い方は7時間程度の睡眠がとれているかどうか見直してみてください。
②夕食が炭水化物中心になっている
主に人間が空腹感を感じる瞬間は「血糖値が下がっている」状態です。
例えば、夕食にカレーや牛丼、中華料理など「炭水化物」が多い食事を食べた場合、血糖値が急上昇し、体は血糖値を下げようとします。
食後直ぐに空腹感を感じてしまうような原因となりかねません。
「食事をしたのにすぐお腹が空く!」これは糖や炭水化物の多い食生活によってもたらされる寝る前に起きる空腹感の原因の一つです。
③栄養が足りていない
ダイエット中瘦せたいから過度に食事制限をしてしまうパターンです。
1日の食事が「基礎代謝以下のカロリー」になっていると体は危険を感じて、空腹感をだします。
基礎代謝とは生命維持のために消費される必要最小限のカロリーを指します。
夜中の空腹が強い方は、日中の食事内容を振り返ってみましょう。
「朝食抜き」や「昼食が明らかに少ない」などの欠食をしていないかを確認すべきです。
寝る前の食欲を抑える方法5選
基本として、寝る前の定期的な空腹を抑えるために、その日「何を食べたか」をキチンと把握することをオススメします。
それは、寝る前の食べたい衝動を調整するのに役立つ可能性があります。
寝る前の空腹や深夜の食事を避けるためのヒントを次に紹介します。
①3食規則的に食べる
不規則な食事はアンバランスな空腹感を作り出します。
食欲をコントロールする視床下部の働きを適正にするには規則的な時間に食事を摂りましょう。
特に朝食の時間帯は重要です。
起床後の食事を規則的にすると、それ以降の空腹感が安定しやすいからです。
②夕食に食物繊維とタンパク質を積極的に摂取する
寝る前の食欲対策に非常に効果がある方法の一つです。
繊維質やタンパク質は空腹感を抑えるのに役立ちます。
繊維質を多く含む「キノコ類、海藻類、野菜、玄米などの穀物類、種実類」は食後血糖値の上昇を緩やかにして、空腹感を抑えると様々な研究で明らかになっています。
またアメリカのとある研究では、タンパク質は食欲制御や満足感を高め食事の質を改善するといった研究もあります。
夕食はカレーや親子丼などの1品料理ではなく、副菜を交えた品目数の多いお食事を摂るようにしましょう。
③早起きをする
前項で睡眠不足が食欲増加を引き起こすと説明しました。
早起きは、夜自然と眠れるように体を整え、睡眠リズムを作り出して、夜間の食欲を抑えます。
早起きの習慣化には、起床後必ず、日の光を浴びることがオススメです。
④寝る前にハードな運動を避ける
寝る前はハードな運動を避けましょう。
筋トレや過度なランニングは交感神経を高めて、睡眠の質を下げるほか、エネルギー不足を引き起こし空腹感が出てしまいます。
しかし、夕食にドカ食いしてしまった場合などは「軽い運動」はオススメです。
食後血糖値をコントロールするためにも、入浴前にスクワットや15分程度のランニング・ウォーキングが良いでしょう。
⑤1日に必要なカロリーを決定する
寝る前に1日の必要なカロリーを食べ終わるようにするだけで、栄養が不足するが無くなりますし、ダイエット中、これ以上食べてはいけないとブレーキをかけることもできます。
そのため、ダイエット中は特に「1日食べるカロリー」を計画しましょう。
最低でも基礎代謝以上のカロリーを摂るようにしてください。
ダイエット中、寝る前でも食べていいもの
「夜の食欲の対策は分かったけど、それでも食べたいときはどうすればいいの?」
そんな疑問もあるかもしれません。ここでは「瘦せたいけど寝る前に何かしら食べたい!」といったお悩みを解消します。
①無糖ヨーグルト
無糖ヨーグルトのカロリーは100gあたり60kcal程度。
また糖質も4g程度と低糖質・低カロリーの食品です。
ヨーグルトには血圧低下、免疫力向上、便通改善などの健康効果も多く、ダイエットに向いています。
なお、加糖ヨーグルトの場合は糖質が3倍にもなるので選ぶ際は注意してください。
酸味が苦手な方は少量のラカントやアガベシロップを使用してみてください。
②ホットココア
ココアには自律神経を整えるテオブロミンと呼ばれる成分が入っています。
空腹感を抑えつつ睡眠の質を高める作用があります。
ホットココアを飲むときは「ピュアココア」がオススメです。
ピュアココアとは砂糖や牛乳を使用しないカロリー控えめなココアです。
ココアには、たんぱく質、脂質、糖質、カルシウム、カリウム、鉄、ビタミンB2、B6、B12、食物繊維などを含みダイエット効果にも期待できます。
③バナナ
バナナにはトリプトファンやセロトニンの生成に必要なビタミンB6などが豊富に含まれています。
また繊維質も含まれ寝る前の食事としては効果的です。
セロトニンはリラックス効果も期待できストレスが多くて過食してしまう!なんて人にもバッチリです。
ダイエット中の寝る前にNGな食べ物
余分な脂肪蓄積を防いで、ダイエットを成功させるには寝る前には避けたい食べ物も知っておきましょう。
⓵スナック菓子などのお菓子
スナック菓子などのお菓子は「糖質+脂質」で最も太りやすい食べ物の一つです。
就寝前、夜食でスナック菓子を食べてしまうと、夜間の体脂肪が落ちやすいタイミングを失ってしまいます。
また油が多いため睡眠の質も低下させてしまいます。
②おにぎり
コンビニなどでも手軽に食べられるおにぎりですが、寝る前の摂取はオススメできません。
血糖値が上昇して眠りにつきやすくなりますが、その血糖値は使われることなく、体脂肪に変わってしまいます。
③アイス
食後に甘い物が食べたくなる方もいらっしゃるかと思います。
保存が効くアイスはいつでも食べられる甘みの筆頭ですが、寝る前の食べ物には不向きです。
しかし、糖質も脂質もカロリーも高いためだ中はお休みしましょう。
どうしても食べたい時は「冷凍ヨーグルト」などにしてアイス感覚で食べるのがオススメです。
ダイエット中は寝る前の食欲を上手にコントロールしよう!
我慢の多いダイエット。
夜中や寝る前に「もう食べてしまえ!」と暴食してしまった経験のある方もいらっしゃるかもしれません。
本記事を参考にして、夜中にお腹が空く原因の知識と対策。
それでも食べたい時の食事の選び方などを通して、あなたのダイエットが成功につながることを願っています。
当ジムでは、無理のないダイエットを専属のトレーナーがマンツーマンでサポート致します。
食欲が我慢できない!そんな方でもリバウンドをせずに、健康的にダイエットしたい方は、是非無料カウンセリングにお問い合わせください。
この記事を書いた人
Zoe パーソナルトレーナー 知花 和輝 某大手パーソナルジムにてトレーナー、マネージャーを経験。カウンセリングやセッション500人以上のお客様のダイエット・ボディメイクを並走。趣味は筋トレと読書。体に関する悩みを解決するための情報を中心に発信します。 |
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