昔から「早食いは肥満のもと」と言われていますが、それは本当なのでしょうか?
実は早食いを続けているとダイエットを含め体に関する様々なデメリットが。
しかし、忙しいビジネスパーソンにとって、食事に時間をかけている暇がない!
そんな思いをお持ちの方もいるかもしれません。
そこで、本記事では様々な研究結果をもとに、現役のパーソナルトレーナーが「早食いのデメリット」や早食いを止めるコツを紹介致します。
早食いすると損する3つのこと
早食いをすると次の様なデメリットがあります。
1.脂肪が増えて太りやすくなる
早食いをすると、食事(ブドウ糖)の吸収が早くなり、血糖値が上昇しやすくなります。
早食い=咀嚼量の低下です。
食事中、良く噛むと唾液がでますよね。唾液にはアミラーゼという消化酵素が含まれており、消化を助ける働きがあります。
アミラーゼの働きにより食事の栄養が緩やかな吸収に繋がるのですが、早食いをしてしまうと、この消化を助ける働きが鈍り、血糖値の急上昇に繋がってしまうのです。
血糖値が急上昇すると「インスリン(別名:肥満ホルモン)」の分泌が必要以上に増加し、血糖を脂肪に変えやすい状態になり太りやすくなってしまいます。
また、厚生労働省の「速食いと肥満の関係」の資料によると以下の様な研究結果も発表されています。
愛知県内に住む35~69歳(平均年齢48歳)の成人(男性3,737人、女性1,005人)を対象とした疫学調査の結果で、食べる速さ(5段階の自己評価)と肥満度(BMI: Body Mass Index)の関連をみたところ、速食いの人は現在のBMIが高い傾向にあること、さらには20歳時点からのBMI増加量も高いことがわかりました。
早食いと肥満は切っても切り離せない関係性と言えます。
2.糖尿病の発症リスクが上がる
早食いは肥満以外にも糖尿病のリスクを上げると様々な研究で明らかになってきました。
特定健診のデータを元にしたある研究では、「朝食抜き」や「深夜の食事」「夕食後の食事」などよりも「早食い」が最も糖尿病のリスクを上げるといった結果も出ています。
3.余分に食べ過ぎてしまう
もう一つのデメリットとして「食べ過ぎてしまう」が挙げられます。
早食いが「食べ過ぎ」になる理由として、満腹感を感じにくいからです。
満腹中枢を刺激するのは主に「咀嚼」と「ブドウ糖」です。
咀嚼すると、満腹中枢が刺激され食べ過ぎを防ぐ作用がありますが、早食いをすると咀嚼回数が減るので満腹中枢が刺激されません。
また、摂取した食事がブドウ糖に変わり、血液中に流れるまで約20分程度かかります。
早食いの人は20分前に食べ終えることが多く、満腹中枢が刺激されないまま、食べ過ぎに繋がります。
早食いとされる食事時間はどのくらい?
早食いの定義は明確には示されていませんが、1回の食事が「5分~10分」で終わってしまう方は早食いと言えるでしょう。
2018年に行われた、ある調査では、5分~10分で食事が終わった対象者の体脂肪率が増加、または変化が無かったのに対し、15分以上かけて食事を取り組んだ対象者は体脂肪率の減少が見られました。
しかし、食事時間が少なくても、ダイエットに適した食事ボリュームをよく咀嚼をした場合、5分から10分で食事が終わる可能性も否めません。
そのため、早食いを改善するためには「時間」という軸と「咀嚼回数」という軸を両方を持っておくことが望ましいです。
「忙しくて食事の時間がない!」といったときでも「なるべくよく噛もう」といった意識対策に繋がるからです。
早食いと内臓脂肪の関係性
早食いと内臓脂肪には密接な関係性があります。
内臓脂肪を燃焼させるには皮下脂肪に比べて「交感神経」の働きを高める必要があり、それには「咀嚼」が欠かせません。
咀嚼をすると、延髄の咀嚼中枢が興奮してヒスタミンが盛んに産生されます。
ヒスタミンは、食欲を抑えたり、満腹中枢を刺激、交感神経を通して、内臓脂肪の分解、内臓脂肪の合成を妨げる効果があります。
つまり、早食い(咀嚼回数の低下)が習慣化していると内臓脂肪が付きやすい体質になってしまうのです。
また、咀嚼には安静時のエネルギー消費量も高める作用もあるとされ、消化、吸収を助けるのみならず、食欲のコントロールやダイエットにも深く関係があるのです。
早食いをやめたい!三つのコツを紹介
早食いはいわば「癖」の様なものです。正直、日々意識しなければ直りません。
そこで、早食いを防止するためのちょっとしたコツを3つ紹介します。是非参考にしてみてください。
1.ゆっくり良く噛むこと
良く噛む対策は、オーソドックスですが、早食い防止に効果てきめんです。
多くのネット情報では20回~30回噛みましょうと記載がありますが、実際、食事中に毎回回数を数えるのはなかなか難しいもの。
そこで、良く噛む目安を意識しましょう。
それは「噛んでいる食べ物が口の中でどろどろ」になったかどうかです。
私も以前はかなりの早食いでした。ゆっくり噛むことを意識するために「目安」を身体で覚え、実行に移してようやく、早食いを改善できました。
2.一旦箸を置く
口にどんどん食べ物を入れると早食いになります。
そこで一口食べたら、箸を置いてみましょう。
次の食べ物を運ぶまでに余裕が生まれるので早食いを防止できます。
3.噛み応えのある食べ物を選ぶ
嚙み応えのある食べ物選ぶことで、必然的に早食いを防止できます。
柔らかい食べ物は咀嚼せずに食べられてしまうため、咀嚼中枢が刺激されにくいです。
柔らかいパンよりもフランスパン、お刺身ではイカやタコを選ぶのもいいでしょう。
咀嚼が少ない時は食べる食材を嚙み応えのある食べ物に変えてみましょう!
早食いを止めるとダイエットにも効果的!
早食いをすると体脂肪や内臓脂肪が付きやすくなることが分かりました。
一方で、早食いをやめれば、内臓脂肪の減少やエネルギー消費量の増加などダイエットに効果的であるということです。
元早食いだった経験から言えるのは早食いを止めようという「意識」をどれだけもてるかという事です。
まずは「夜だけゆっくり食べるように意識」「一口入れたら箸を必ずおく」の様に一つ一つできそうなものからチャレンジしてみてください。
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この記事を書いた人
ゾーイ パーソナルトレーナー 知花 和輝 某大手パーソナルジムにてトレーナー、マネージャーを経験。カウンセリングやセッション500人以上のお客様のダイエット・ボディメイクを並走。趣味は筋トレと読書。体に関する悩みを解決するための情報を中心に発信します。 |
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【参照元】
・厚生労働省「速食いと肥満の関係 -食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」」
・健康生活事業協同組合「早食いが病気につながる?」
・独立行政法人 労働者健康安全機構「ゆっくり食べてみませんか?」